2023年も残すところ、2週間余りとなりました。
そして、2024年といえば「新NISA」が始まる年となります。
皆さんは、新NISAで何に投資するか決めましたか。もしまだ決めきれていないという方がいれば、よく目にする投資戦略をまとめたので参考にしてみてください。
効率重視型
おすすめ度:★★★☆☆
投資戦略:年初に360万円を一括投資
この型の特徴は、とにかく効率重視。
過去の統計においては、つみたて投資よりも一括投資の方が勝率は高いという結論が出ています。このデータに基づいて、年初に一括投資をするのが、この型の基本戦略となります。
各投資枠の投資先候補は、次のとおりとなります。
余計な思考を投資に組み込まないのも、この型の特徴の一つです。
王道と言われる「全世界株式」または、世界を牽引するアメリカ市場を代表する株価指数である「S&P500」。これらに連動する投資信託を年初に一括で購入し、1日でも長く市場リスクに晒すことによって最大効率を得るという戦略となります。
コツコツつみたて型
おすすめ度:★★★★★
投資戦略:毎月数万円〜30万円をつみたて投資
「無理をしない」のがこの型の特徴。
年間360万円という投資枠のうち、自分が投資できる額を無理なく毎月積み立てていくのがこの型の基本戦略となります。
各投資枠の投資先候補は、次のとおりとなります。
王道の投資先を投資戦略の軸(コア資産)とします。
これらの投資信託一本で行くのもいいですが、次の成長投資枠で紹介する投資先に資金の一部を回しすことで、より大きなリターンを得る可能性が広がります。
成長投資枠では、「お楽しみ枠」として大きなリターンを狙える投資先に投資をするのも投資戦略の一つです。
ただし、無理にリターンを追う必要はないので、全世界株式またはS&P500一本で投資するのも良い選択と言えるでしょう。
攻撃型
おすすめ度:★★★☆☆
投資戦略:リスクの高い商品に投資し、リターンの最大化を狙う
「リターンの最大化」を狙うのがこの型の戦略です。
全世界株式やS&P500よりも高いリスクを受け入れる分、得られるリターンも大きくなる可能性があるのがこの型の特徴となります。
各投資枠の投資先候補は、次のとおりとなります。
この戦略では、上記で説明した2つの指数を投資対象とするのが基本戦略となります。
全世界やS&P500に比べてリスクは高いものの、NASDAQ100であれば100社、FANG +であっても10社に分散投資することになります。また、この2つの指数はアメリカを代表する企業の集まりでもあり、銘柄の入れ替えも行われるので、十分勝算が見込める投資先と言えるでしょう。
守備方
おすすめ度:★★★★☆
投資戦略:株式と債権を組み合わせて安定的に資産運用を行う
「安定的な資産運用」が、この型の特徴です。
この型では、株式の運用で一定の値上がり益を狙いつつ、債権の利息で安定的な収入を得ることを目的として投資を行います。また、株と債権という性質の違う投資商品を組み合わせることによって、値動きの幅を抑えられるのが、他の方にはない特徴となります。
各投資枠の投資先候補は、次のとおりとなります。
「安定的な資産運用」という点を考慮すると全世界株式一択と言えるでしょう。
また、自分で債権ファンドを選択するのが面倒という人は、バランス型投資信託一本にするのもいいでしょう。
つみたて投資枠で全世界株式を購入するのであれば、こちらで債権を購入するのがいいでしょう。
現状では、米国債権ETFが利回りも高く、おすすめな投資先となります。
インカム重視型
おすすめ度:★★★☆☆
投資戦略:高配当株式を運用し、非課税で配当金を受け取る
配当金を非課税で受け取ることができるのが、この型の特徴です。
特定口座で運用するよりも手元に残るお金が多く、投資による恩恵を実感しやすいのが、投資信託一本で資産運用を行う型との最大の違いとなります。
現状では、つみたて投資枠には適した金融商品がないため、成長投資枠に重点を置いた資産運用となります。
各投資枠の投資先候補は、次のとおりとなります。
つみたて投資枠では、王道の投資信託を購入するのがいいでしょう。
自身で企業分析等を行い、購入する株の選別ができるのであれば高配当の個別株を購入しましょう。
難しいと感じるのであれば、投資信託か米国の高配当ETFを購入するのがいいでしょう。
最近では、「SBI日本高配当株式」等の日本株を対象とした、信託報酬の低い投資信託も販売され始めたので、気になる方は調べてみるのもいいかと思います。
あとがき
今年は、昨年の株式相場の不調から反発し、米国市場、日本市場ともに大きく株価が上昇しました。
株価の下落に伴い、SNS上では、「リセッション」「暴落」「損切り」等の声が多く聞かれました。これらの雑音に惑わされず、長期投資を継続できた方は、大きな恩恵を受けられたのではないでしょうか。
「上がってハッピー、下がってラッキー」、SNSで見かけた言葉だったと思います。
今年の株価上昇も、20年、30年後に振り返ってみれば、過去の上げ下げ同様にさざなみ程度の影響しかないでしょう。ただ、株価が上昇して評価益が上げれば嬉しくなるのは人として当然だと思います。まさしく、「上がってハッピー」な状況です。
そして、下がった時こそ株は買い時となります。目先の評価損が膨らんでいくのは怖いですが、逆に考えれば、安く買えるということ。つまり、「下がってラッキー」な状況となるのです。
投資をする以上、株価を全く見ることなく過ごせる人は少ないでしょう。
リスク許容度は、人によって違いますが、「上がってハッピー、下がってラッキー」と思えるくらいの金額こそが、あなたにとっての適正値であり、長期投資を続けるためのコツと言えるのではないでしょうか。
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